国立国語研究所の田中牧郎准教授は2月16日、東京医療センター主催のシンポジウムで講演し、難解な医療用語を誤解されずに分かりやすく伝えるには、概要から詳細を段階的に説明すると効果的だと述べた。
田中氏によると、例えば「頓服」という用語の場合、最低限伝える必要がある内容(第1段階)は、「症状が出たときに薬を飲むこと」。少し詳しく伝える場合(第2段階)には、「食後など決まった時間ではなく、発作時や症状のひどいときなどに薬を飲むこと」と説明する。 もっと時間をかけてゆっくり説明する場合(第3段階)には、「一日一回とか毎食後とか、決められたときに薬を飲むのではなく、症状が出て必要になったときに薬を飲むこと」と解説する。 同研究所の「病院の言葉」委員会が実施した調査では、「頓服」という言葉は認知率は高いが、このうち3割以上が頓服薬を鎮痛剤や解熱剤と誤解していた。 田中氏は「半分ぐらいの人しか知らない言葉を、6割の医師が使っている現状をきちんと認識して、多くの人が分かるためにはどのように伝えるべきかを考えていく必要がある」と指摘した。 同委員会は昨年3月、医師や一般国民を対象に実施した調査の結果をベースとする「病院の言葉を分かりやすく―工夫の提案―」(勁草書房)を刊行している。 【関連記事】 ・ 医療者が歩み寄り、「病院の言葉」を明解に ・ 医療用語を明解に伝える工夫―国語研が最終報告 ・ 国語研の最終報告が書籍化 ・ 「病院の言葉」を明解に―国語研が都庁で講演 ・ 韓国曲をカラオケ無断使用、第一興商に賠償命令(読売新聞) ・ 死亡ひき逃げ過去最少=大阪、愛知で大幅減−「大したことない」と逃走増加・警察庁(時事通信) ・ <桜の開花日>予想ばらばら 民間3機関(毎日新聞) ・ レストランのトイレで50歳教諭が盗撮(読売新聞) ・ 放射冷却で冷え込み、今週中は厳しい寒さ予想(読売新聞)
by d1rjjlkayk
| 2010-02-18 09:48
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